CFIは、記事の翻訳にご協力いただいたFIW+地域パートナーのかいはつマネジメント・コンサルティングの萬宮千代に感謝の意を表します。
金融包摂のコミュニティは、農業支援からデジタル公共インフラの推進まで、多岐にわたる活動を展開しています。消費者保護、フィンテックの革新、規制政策など、専門分野は異なりますが、今日の相互依存的で急速に変化する世界において、私たちの取り組みは決して孤立して存在するものではありません。
10年以上にわたり、「Financial Inclusion Week(FIW)」は、実務家、技術専門家、政策立案者、規制当局などが一堂に会するグローバルな場として機能してきました。今年のテーマは、「不確実性の高まる時代におけるレジリエンスとウェルビーイングの構築」。地政学的な不安定性、経済の変動、気候変動、技術革新など、私たちの活動や生活に影響を与える外的要因が増す中で、極めて重要なテーマです。
データが示すレジリエンスの現状
2025年版「Global Findex Report」によると、金融サービスへのアクセスは拡大しているものの、特に低所得層においては、アクセスだけでは十分ではないことが明らかになっています。過去3年間で、世界の成人の4人に1人が自然災害を経験し、そのうち3分の2が収入や資産を失いました。
CFIとMastercard Center for Inclusive Growthによる調査では、5都市のMSE(中小零細企業)経営者の半数が気候変動による営業への深刻な影響を受けており、それが適応投資の動機となっていることが分かりました。これは、金融サービス提供者にとって新たなニーズに応える機会でもあります。
資金制約下でのセクターのレジリエンス構築
2025年には、米国を含む主要ドナー国による国際開発資金の削減により、年間400億〜600億ドルの援助減少が予測されています。このような状況下では、金融包摂の実務家や資金提供者は、より明確な戦略と連携が求められます。
また、教育、医療、インフラ、社会政策など、金融包摂の枠を超えた分野との連携も不可欠です。FIW 2025は、こうした課題に対して、現場の声や資金提供者の役割、真に包摂的な金融サービスのあり方を問い直す場となります。
FIW 2025の新たな展開:地域連携の強化
FIW 2025は、こうした課題と私たちの共通の責任について考える場です。現場で活動する組織が私たちに求めている支援とは何か?インパクト投資家やグローバルな慈善団体などの資金提供者は、今この瞬間にどのような役割を果たすべきか?金融サービスを本当に包摂的で、最も必要とする人々に応えるものにするにはどうすればよいか?そして、私たちはこの逆風の中で、どうすれば互いを支え合えるのか?
私たちは今、岐路に立っています。だからこそ、FIW 2025は、地域連携の強化に重点を置いて再設計されました。
FIW+:より包摂的で地域に根ざした新たな形
昨年はFIWの10周年を迎え、3,000人以上が登録し、世界中の専門家による160のセッションが開催されました。今年はこの勢いを受けて、新たな10年のスタートとして「FIW+」を導入します。これは、FIWをより包摂的に、地域に焦点を当て、協働的なものにするための拡張版です。
最も注目すべき進展の一つは、アフリカ、アジア、ラテンアメリカにおける地域パートナーの導入です。これにより、現地の経験と専門知識が議論や解決策の形成に直接反映されるようになります。FIW+のパートナーは、地域ごとのアジェンダを策定し、現地参加を促進し、対面イベントも主催します。
また、FIW 2025ではAIによるリアルタイム翻訳が導入され、世界中の人々がパネリストや参加者としてより簡単に参加できるようになります。これにより、アクセシビリティが向上し、地域、文化、コミュニティを超えた強固な橋渡しが可能になります。
今年のアジェンダには、200近いライブおよびオンデマンドセッションが含まれ、多言語で幅広いトピックをカバーします。
今こそ立ち止まり、考えるとき
この10月、私たちは再び集います。実務家、政策立案者、資金提供者、フィンテック起業家など、金融包摂のエコシステムに関わるすべての人々にとって、今は立ち止まり、考えるべき時です。
金融システムは、単に人々を「包摂する」だけでなく、「力を与え、守り、未来への備えを支える」ものでなければなりません。FIW 2025は、単なる会議ではありません。それは変革の触媒であり、進捗の確認点であり、大胆な問いを投げかけ、前提を疑い、成功と課題を共有し、すべての人のために機能する金融システムという共通のビジョンに再びコミットする場なのです。
今すぐご登録ください。そして、この対話にぜひご参加ください。
著者

Nataša Goronja
マネージング・ダイレクター
ナターシャはCFIのマネージング・ディレクターとして、CFIのビジョンの策定、戦略の実行を推進しています。彼女はCFIの強固な基盤を基に活動しています。また、研究や出版物の監督を通じてCFIのプログラムの質を担保し、CFIの事業全般の管理と資金調達戦略を統括しています。
現職の前は、サンタクララ大学のミラー社会起業センターにおいて、社会的企業エコシステムの製品提供の責任者を務め、組織の整合性、戦略的計画、事業開発、および主要な利害関係者との関与を支援しました。以前は、世界銀行および国際金融公社(IFC)で、金融包摂、デジタル金融、消費者保護に関する業務に従事していました。キャリアの初期には、ナターシャはボルダー・マイクロファイナンス研究所の副社長を務めていました。
ナターシャはボローニャ大学とサラエヴォ大学でヨーロッパ統合研究の大学院課程を修了しており、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスと提携しています。また、ウィリアム・アンド・メアリー大学で国際関係学の学士号を取得しています。彼女は英語とボスニア語に堪能です。